せんねん灸セルフケアサポーター・日本不妊カウンセリング学会会員
歯痛の原因として多いのは、虫歯をはじめとする歯科疾患ですが、歯以外に原因があることもあります。
歯の表面はエナメル質で、その内側が象牙質、その中に歯髄と呼ばれる神経が通っています。
エナメル質は、髪の毛や爪と同様に痛みを感じませんが、象牙質が刺激を受けたり、神経が直接刺激を受けたりすると痛みを感じます。
虫歯菌は、糖分を栄養にして酸を作り、歯に穴をあけます。そのまま放置しておくと、象牙質や歯髄にもダメージを与え、痛みがでます。
また、何らかの原因でエナメル質が傷ついてしまい、象牙質が露出してしまうと、知覚過敏を起こしてしまいますが、虫歯と違い、歯はしみますが、痛みは出ないと言われています。
歯を治療しても良くならない痛みの事を、「非歯原性歯痛」と言います。歯医者さんにかかる約1割の患者さんがこの症状だと言われています。
この非歯原性歯痛を分類すると
になります。
虫歯は歯医者で診てもらってください。
非歯原性歯痛のうち、心臓性歯痛は、狭心症や心筋梗塞などの可能性があるため、速やかに心臓外来を受診してください。
特徴としては、運動(歩行なども含む)によって歯痛が生じることが報告されています。
他の非歯原性歯痛では、歯科医師の診断が必要になってきますが、鍼灸での対応も可能です。
筋・筋膜性歯痛は、筋肉痛からくる歯痛です。筋肉に対してアプローチしていきます。
神経障害性歯痛は、三叉神経痛や帯状疱疹後神経痛と呼ばれています。専門医の受診をおすすめします。
神経血管性歯痛は、片頭痛や群発頭痛のひとつとして考えられます。リンク先を参照してください。
上顎洞性歯痛は、副鼻腔炎と関係します。上の歯と副鼻腔が貫通している場合がありますので、口腔外科や耳鼻科に診てもらってください。
精神疾患による歯痛は、うつ病などによって生じることがあります。メンタルクリニックの受診とともに、リンク先も参照してください。
特発性歯痛は、いわゆる原因不明の歯痛です。不定愁訴は鍼灸の適応のひとつになります。
注意を要する非歯原性歯痛がいくつかありますが、専門医に診てもらってもなかなか良くならない時は、鍼灸で歯痛のツボを使いながら、自律神経の乱れによる歯痛として施術を行っていきます。
10月のお灸教室は、いつもと違い第二日曜日の10月13日(日)に行います。完全予約制のため、10月8日(火)までにご予約ください。