せんねん灸セルフケアサポーター・日本不妊カウンセリング学会会員
古来から東洋医学の本文は、
「未病を治す」ことにあり、「患者の生命力・体力・自然治癒力などを増強し、健康な生活を継続すること」にあります。
未病とは、「病気ではないけれど、健康ではない状態」
と定義されています。
すなわち、疲れる、冷える、食欲がないなど、自覚症状はあるけれど、検査値には異常が現れない症状のことを指します。
一方、西洋医学(現代医学)の未病は、これとは逆に、自覚症状は無いけれど、検査値に異常が現れる、例えばメタボリックシンドロームなどの症状を指します。
また、「健康とは単に疾病や虚弱でないという事だけでなく、肉体的、精神的ならびに社会的に良好である」(WHO、1946年)と定義されています。
人間の歴史は、約300万年と言われています。
この中で、数十年前まで人類は、自然との調和の中で生きてきました。
しかし今では、その調和は失われ、その結果、様々な病気が誕生しました。
人間は本来、大自然の中で生命を与えられました。したがって、人間は自然の法則やリズムと無関係に生きることはできません。
それにもかかわらず、私たちの生活を振り返ってみると、それはまるで「不自然のかたまり」になってます。
食事の乱れ、昼夜を問わない生活パターン、飲酒過多・・・
その結果、本来の「こころや身体のあり方」が歪められ、病気ではないけれどなんとなく調子が悪い状態(未病)や、生活習慣病が引き起こされてしまったと言えるでしょう。
未病を放っておくと、いずれ病気になってしまいます。
すなわち、この病気になる前段階で治すことが重要になってきます。
この未病のときに、本来身体が持っている「自然治癒力」を高めてあげることが大切です。自然治癒力を高めるには、日々の養生が大切です。
養生と聞くと、なんだか古めかしく感じるかもしれませんが、養生を辞書で引くと、
「健康に注意すること、病気の回復に努めること」
と記されています。いわば、身体のメンテナンスです。
未病予防には
この3点をケアポイントとします。
最近の生理学の分野で、鍼灸、とりわけお灸は免疫的意義が強いことが明らかになってきたことから、自宅でのセルフケアのお灸がますます重要になっていくことと思います。
西洋医学(現代医学) | 東洋医学 | |
発祥地 | ヨーロッパ | 中国を中心としたアジア |
歴史 | 17~18世紀 | よく知られていない |
19世紀後半に抗生物質の | 皇帝内経が中国で見つか | |
成功により急速に発展 | った一番古い医学書 | |
処置法 | 病気に対するアプローチ | 病人に対するアプローチ |
客観性 | 優れている | あまりない |
例)MRI、血液検査 | ||
再現性 | 多い | ばらつきがある |
不定愁訴の対応 | 基本的にはできない | 施すことができる |
「気」「血」「水」の3つの要素が互いに助け合い、スムーズに循環している状態が理想とするバランスです。
「気」
元気、陽気、活気、眠気など、気の付く言葉は身近にたくさんあります。元気は生命活動の根本の気で原動力です。
「血」
全身に栄養分と酸素を運びます。
「気めぐれば血めぐる」と言われ、気の移動により血液循環が行われます。
「水」
唾液、胃液、腸液、涙、汗、尿など体内を満たしている水分です。体内の臓器、組織や皮膚、粘膜を潤わせ養います。
(参考資料:ツボブック)
体内に働きの弱まった部分が生じて、「気」「血」「水」のうち1つの要素でも異常が発生すると、他の要素全体に悪影響を及ぼします。
その結果、身体全体のバランスが崩れます。
しかし、ストレスの多い現代社会では、この3つのバランスを保つのはなかなか難しいものです。
そこで、エネルギーを補うツボ、血液循環を促すツボ、消化機能を高めるツボなどを用いてバランスを整えていきます。
(参考資料:ツボブック)
自宅でセルフケアのお灸をする方のために、お灸教室を開催しております。
お灸教室は毎月第3日曜日に行っています。
予約制ですので、電話かメールで連絡してください。
10月のお灸教室は、いつもと違い第二日曜日の10月13日(日)に行います。完全予約制のため、10月8日(火)までにご予約ください。