せんねん灸セルフケアサポーター・日本不妊カウンセリング学会会員
眠れないのは本当に辛いですね。
不眠症と聞くと、ただ「眠れない」ことだけだと思いがちですが、実は色々なタイプがあり、その原因も人それぞれに違います。
不眠は、心と身体を蝕み、あなたの日常の生活の質を大きく低下させます。
そんなあなたが抱えている「眠れない」という悩みを少しでも解消できるよう、不眠症について詳しく、そしてわかりやすく説明していきます。
不眠症は、大きく分けて以下のタイプがあります。眠れないタイミングによって呼び方が変わります。
布団に入っても、なかなか寝付けないタイプ。
寝ようとすればするほど目が冴えてしまったり、不安なことばかり考えてしまったりする人に多いと言われています。
寝ても途中で何度も目が覚めてしまい、その度に寝直すのに苦労するタイプ。
一度眠っても、浅い眠りが続いて、ちょくちょく目が覚めてしまうイメージです。
寝たはずなのに、朝起きても「ぐっすり眠った」という感じがしないタイプ。
睡眠時間は足りていても、眠りの質が悪い状態といえます。
予定よりも早く目が覚めてしまい、そこからもう一度眠ることができないタイプ。
まだ暗い時間なのに目が覚めてしまって、もう寝られないと諦めてしまいます。
これらの不眠が、週に2〜3回以上あり、それが1ヵ月以上続いたり、日中の生活に支障が出たりすると、不眠症と診断されることが多いです。
不眠症は、放置すると心身に様々な影響を及ぼす可能性があります。特に以下のような不眠は、注意が必要な場合があります。
日中に強い眠気を感じて集中できなかったり、仕事や学業に影響が出たり、イライラしたり、気分が落ち込んだりする場合。
これは、心身がSOSを出しているサインかもしれません。
不眠症の影に、うつ病や不安障害などの精神疾患、あるいは睡眠時無呼吸症候群(寝ている間に呼吸が止まる病気)や、むずむず脚症候群(足に不快な症状が出て眠れない病気)といった病気が隠れていることがあります。
特に、いびきがひどい、寝ている間に呼吸が止まっていると指摘されたことがある、足がむずむずして眠れない、などの症状がある場合は、一度専門医に相談することをお勧めします。
短期間の不眠は誰にでも起こり得ますが、それが何ヵ月も、何年も続くようであれば、身体のリズムが大きく乱れてしまっている可能性があります。
早めにケアを始めることが大切です。
「できるだけ薬に頼りたくない」
という気持ち、とてもよく分かります。
不眠症の治療には、薬物療法以外にも様々なアプローチがあります。その一つとして、鍼灸があります。
鍼灸は、東洋医学に基づいた治療法で、身体の巡りを整えたり、リラックス効果を高めたりすることで、自然の眠りを促すことを目的としています。
特に、以下のような不眠に効果が期待できると考えられています。
日常のストレスや不安、悩みなどが原因で、身体が「戦闘モード」から「リラックスモード」に切り替われない不眠です。
鍼灸は、自律神経のバランスを整え、心身のリラックスを促す効果があると言われています。
例えると、張り詰めた糸をゆっくりと緩めてあげるようなイメージです。
肉体的な疲労が溜まりすぎて、かえって眠れなくなってしまう「過労性不眠」や、身体がだるくて寝付けない不眠のことです。
鍼灸は、身体の気の巡りや血流を改善し、疲労回復を促すことで、深い眠りへと導くことが期待されます。
身体が冷えてなかなか温まらない、胃腸の調子が悪くて夜中に目が覚めてしまうなど、身体の不調が不眠につながっている場合があります。
東洋医学では、これらの身体の不調も不眠に密接に関連していると考えます。鍼灸は、これらのバランスの乱れを整えることで、結果的に眠りやすくなることがあります。
特に大きな病気やストレスがあるわけではないのに、何となく眠りの質が悪いと感じる場合があります。
このような場合も、鍼灸が自然治癒力を高め、眠りのリズムを整える手助けをしてくれることがあります。
鍼灸が全ての人に劇的な効果をもたらすわけではありません。
また、前述した通り、重度の不眠症や、他の病気が隠れている場合は、まずは病院や診療所で診断を受けてください。
しかし、「薬に頼らずに自然に近い形で眠りたい」というあなたの気持ちに応えられる選択肢の一つとして、鍼灸はとても有効な方法だと考えられます。
最後に、不眠症は、一人で抱え込まずに、周りの人に相談したり、専門家の力を借りたりすることがとても大切です。
あなたがぐっすり眠れる日が来るように、心から応援しています。何か困ったことがあれば、いつでも相談してください。
不眠の原因となっているものを確認し、まずはそれをとり除きます。
その後、眠れなかったために起こっている身体の不調を中心に、はりとお灸を用いて施術を行っていきます。
また、自宅でできるセルフケアもあるので、それらをお伝えします(上記の小冊子を用いるのもお勧めです)。
8月のお灸教室は、第3日曜日の8月17日(日)に行います。ご予約の締切は8月12日(火)になります。完全予約制です。