· 

小腸に属するツボ「肩中兪」

首から肩にかけての重だるさを感じるときに

肩中兪とは?


【肩中兪(けんちゅうゆ)】は、手の太陽小腸経に属するツボです。小腸経は、小指、手、腕、肩、背中、首、顔へと流れており、特に肩や肩甲骨周囲のこり、首の緊張と関係が深いとされています。

  • 肩中兪の「肩」は、そのまま肩を意味します
  • 肩中兪の「中」は、内側(背骨寄り)を意味します
  • 肩中兪の「兪」は、エネルギーが注ぐ場所を意味します

背骨のすぐ近くにあり、首から肩にかけてのエネルギーが集中する中心地であることから名付けられました。

 

肩中兪は背中の上部、肩甲骨の内側付近にあり、肩こり、首のこわばり、背中の張り、デスクワークによる疲れなどに使われることがあります。特に首から肩にかけてのラインが固まりやすい方に意識されることの多いツボです。

 

肩中兪の探し方


肩中兪は、首の付け根の大きな骨から、指3本分外へ進んだところにあります。

  1. 首を前に倒した時に、首の根元で一番大きく突き出る骨(第7頚椎)を確認します。
  2. その骨のすぐ下のくぼみ(大椎)を確認します。
  3. そこから**真横(外側)へ指幅3本分(約2寸)**進んだ場所を探します。
  4. 押すと首の奥や頭の方までズーンと響くような、筋肉の重なり合う場所が肩中兪です。

*前回の肩外兪よりも指1本分ほど背骨に近い位置にあります。

*背中にあるツボなので、テニスボールなどを使うとセルフケアしやすいです。

肩中兪はこんなお悩みに


肩中兪は次のようなお悩みに用いられることがあります。

  • 首の付け根のコリ・痛み: デスクワークで突き出した首の負担を和らげ、重だるさを解消します。
  • 咳・喘息・喉の違和感: 呼吸器系の機能を整え、息苦しさやつかえを和らげる助けとなります。
  • 疲れ目・目のかすみ: 首元の血流を改善することで、頭部への循環を促し、視界をスッキリさせます。
  • 肩こりからくる頭痛: 首から肩にかけての緊張を緩め、締め付けられるような頭痛を緩和します。

そのほか、背中の張り、肩甲骨周囲のこり、デスクワークによる疲れ、猫背による肩の緊張などにも使用されることがあります。

特に首から肩にかけてのラインのこりを感じる方に使われることが多いツボです。

*強い痛みやしびれがある場合は、無理をせず医療機関へご相談ください。

 

肩中兪のセルフケア方法


首に近い繊細な場所なので、“優しく、じわじわと熱を届ける”のがコツです

 

おすすめのケア方法は次のとおりです。

  • 火を使うお灸
  • 火を使わないお灸
  • パイオネックス(置き鍼)
  • ツボ押し

 

(注意点)

  • 火を使うお灸:「喉の弱さや、慢性的な首の強張りがある時」に非常に有効です。温熱が首の奥にある筋肉の緊張を溶かし、呼吸がすーっと楽になるのを感じられます(見えづらい場所なので、一人で行うと危険です)
  • 火を使わないお灸:冷えによる咳が出やすい時や、スマホの見すぎで首が固まっている時に最適です。じっくり温めることで、首周りの防御力が上がり、風邪の予防にもつながります3時間以上は貼らないこと)
  • パイオネックス(置き鍼):首を動かすたびに心地よい刺激が伝わり、仕事中の集中力を維持するサポートになります(1日以上貼らないこと)
  • ツボ押し:反対側の手の人差し指と中指を重ね、首の付け根を上から押さえます。手が届きにくい場合は、蒸しタオルやあずきの温熱ピローなどで首元を広く温めるだけでも、このツボに良い刺激が入ります

*首の骨そのものを強く押しすぎないよう注意してください。また、首を寝違えて炎症(熱感)がある場合は、無理に強く揉むのは控えましょう

セルフケアで変化が感じられない時は


肩こりや背中の張りは、猫背、巻き肩、長時間のパソコン作業、運動不足などが関係していることがあります。

 

自分でケアしても首の詰まりが取れない、と感じる時は、無理に刺激を続けず専門家や医療機関にご相談ください。

 

鍼灸の施術は、首や肩甲骨、手足のツボを使用し全身調整を行います。

それにより、肩中兪の持つ「巡りを正す力」が最大限に発揮されるでしょう。