腰の痛みと足の疲れを解き放つ
委中とは?
足の太陽膀胱経に属するツボで、合穴(ごうけつ)にあたります。
- 委中の「委」は、曲がり角(膝裏)を意味します
- 委中の「中」は、ど真ん中を意味します
その名の通り、膝を曲げた時にできるシワのちょうど中心に位置しています。
さらに「四総穴(しそうけつ)」という、体の各部位に効く4つの重要なツボの一つに数えられます。
「腰背は委中に求む(腰や背中の不調は委中を使え)」といわれるほど、腰痛治療の代表的なツボです。
特に「慢性的な腰のだるさ・重さ」に対して、非常に使用頻度が高いです。
委中の探し方
委中は、膝を軽く曲げた時にできる、膝裏の横じわのちょうど真ん中にあります。
- 椅子に座るか、床に座って膝を軽く曲げます。
- 膝の裏側にできる横じわ(膝窩横紋)を確認します。
- そのしわの左右の端から、ちょうど真ん中の位置を探ります。
- 指で押すと、脈打つ感覚(膝窩動脈)や、ズーンと足全体に響くような感覚がある場所が委中です。
*指で押すと、少しズーンと響くような感覚があれば正解です。
委中はこんなお悩みに
委中は、特に以下のような症状におすすめです。
- 腰痛・背中の痛み: ぎっくり腰の急性期から、慢性的な腰の重だるさまで幅広く対応します。
- 足のむくみ・疲労: リンパの流れを促し、パンパンに張ったふくらはぎをスッキリさせます。
- 坐骨神経痛: お尻から足先にかけてのしびれや痛みを緩和するサポートをします。
- こむら返り: 足がつりやすい時の予防や、筋肉の強張りをリセットします。
- 膝の痛み: 膝の曲げ伸ばしがスムーズにいかない時の違和感を和らげます。
そのほか、膝裏の張り・違和感、太もも〜ふくらはぎのだるさ、下半身の血行不良・冷えなどにも使用されることがあります。
特に、デスクワーク・長時間運転・立ち仕事の方には必須レベルのツボです。
委中のセルフケア方法
血管や神経が密集しているため、“力任せに押さず、じわじわと響かせる”のがコツです
おすすめのケア方法は次のとおりです。
- 火を使うお灸
- 火を使わないお灸
- パイオネックス(置き鍼)
- ツボ押し
(注意点)
- 火を使うお灸:「腰が伸びないほどの強張りや、足が冷えてつりやすい時」に非常に有効です。膝裏は熱に敏感な場所ですので、心地よい熱さを感じる程度に留めましょう
- 火を使わないお灸:冷えが原因の腰痛や、足が重くてだるい時に最適です。ここに「太陽」を貼って温めることで、下半身の大きな血管が広がり、全身の血行が良くなります(3時間以上は貼らないこと)
- パイオネックス(置き鍼):膝の裏は皮膚が薄く動きが激しいので、しっかり貼りましょう。持続的な刺激が、日常的な腰痛の予防に役立ちます(1日以上貼らないこと)
- ツボ押し:両手の親指を重ねてツボに当てます。息を吐きながら、膝の奥に向けて3〜5秒ゆっくり押し込みます。この時、指を当てたまま足首を上下にパタパタ動かすと、ポンプ作用で血流が劇的に改善され、腰がフワッと軽くなるのを実感できます
*膝裏には重要な血管が通っています。強く叩いたり、尖ったもので突いたりする刺激は絶対に避けてください。また、膝に熱感や腫れがある場合は、お灸は控えましょう
セルフケアで変化が感じられない時は
委中は非常にパワフルなツボですが、骨盤や背骨のゆがみ、筋膜の癒着、自律神経の乱れなどが背景にある場合、セルフケアだけでは限界があります。
また、腰の痛みが激しく、足が麻痺している場合や、排尿トラブルを伴う場合は、重度のヘルニアなどが疑われます。
自分でケアしても腰の痛みが全く改善しない、と感じる時は、無理をせず整形外科や鍼灸師に相談しましょう。
鍼灸の施術では、手や腰、首・肩甲骨周りなどのツボを使用し、全身調整を行います。
その結果、委中の持つ「腰痛を制する力」が最大限に引き出されるでしょう。




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