頭に血が上るイライラや目が疲れる時に
行間とは?
【行間(こうかん)】は、足の厥陰肝経に属するツボで、肝経の第2穴にあたります。肝経は、気や血の巡り、自律神経のバランス、ストレスへの対応、目の働き、筋肉や腱の柔軟性などと関わりが深い経絡とされています。
- 行間の「行」は、通り抜ける、巡るという意味を持ちます
- 行間の「間」は、すき間やあいだを意味します
すなわち、肝経のエネルギーが指のすき間をスムーズに通り抜けていく場所、という意味を持っています。
その行間は、経絡の流れを整えながら、興奮した状態を落ち着かせる働きがあると考えられています。
そのため、イライラ、ストレス、頭痛、のぼせ、目の充血、目の疲れ、不眠などのお悩みに用いられることがあります。
また、気持ちが張りつめているときや、怒りっぽくなっていると感じるときにも活用されることがあります。
行間の探し方
行間は、足の親指(第1指)と人差し指(第2指)の間の水かきの手前、指の付け根のすき間にあります。
- まず、床に座って足を楽にし、足の親指と人差し指のあいだを確認します。
- 両方の指の付け根にある「水かき(皮膚のキワ)」を確認します。
- その水かきのキワから、ほんのわずか(約5ミリ〜1センチ)だけ足首側(甲の方向)へ下がった、指の骨が交わる手前の大きなくぼみが行間です。
*人差し指の腹でグッと押し込むと、ズーンと足の甲や指先に鋭く響く独特の感覚がある場所です。骨の上ではなく、骨と骨の間を探すのがポイントです。
行間はこんなお悩みに
行間は、次のようなお悩みに用いられることがあります。
- 激しいイライラ・怒り: カッとなって感情が抑えられない時や、情緒不安定な状態を優しく鎮めます。
- 目の疲れ・充血: パソコンやスマホの見すぎによる目の奥の痛み、充血、ゴロゴロ感をすっきりさせます。
- 頭痛・のぼせ: 頭の横やてっぺんがズキズキ痛む頭痛、顔のほてり、血圧の上昇に伴う不調を和らげます。
- 不眠・悪夢: 脳が興奮して寝付けない時や、一晩中浅い夢ばかり見て疲れが取れない眠りを改善します。
- 月経痛・月経前症候群(PMS): 血の巡りを整え、生理前の激しい気分の波や下腹部の張りを緩和します。
そのほか、ストレスを感じやすい、足のほてりなどにも使用されることがあります。
特に、「頭に血がのぼったように感じる」「目が疲れて充血しやすい」というときのセルフケアとして取り入れられることがあります。
東洋医学では、肝経の熱が上半身へ偏ることで、頭痛や目の不調、イライラなどが現れると考えられており、行間はその巡りを整える目的で用いられる代表的なツボの一つです。
*激しい頭痛や急な視力低下、手足のしびれ、ろれつが回らないなどの症状がある場合は、セルフケアではなく速やかに医療機関を受診してください。
行間のセルフケア方法
「神経が過敏になりやすく、熱がこもりやすい場所」なので、“足首方向へじわーっと圧を逃がすように押す”のがポイントです
おすすめのケア方法は次のとおりです。
- 火を使うお灸
- 火を使わないお灸
- パイオネックス(置き鍼)
- ツボ押し
(注意点)
- 火を使うお灸:じんわりとした温熱が滞った気の巡りをスムーズにし、熱を体外へ発散させてくれます。毎日据えることで、ストレスに負けない巡りの良い身体を作ります
- 火を使わないお灸:デスクワーク中や外出先で、目の疲れやイライラが限界に達しそうな方に最適です。持続的な温熱が頭の緊張を優しく解きほぐしてくれます(3時間以上は貼らないこと)
- パイオネックス(置き鍼):小さな刺激が、日中の無意識な緊張や頭への血の丸上りを未然に防ぎます。靴を履いても痛みにくい場所ですが、靴下ですれて剥がれないようしっかり密着させましょう(1日以上貼らないこと)
- ツボ押し:親指と人差し指のあいだに手の親指の腹を当て、斜め後ろ(足首の方向)に向かって優しく押し込み、そのまま緩めます。これを数回繰り返すと、頭のモヤモヤが晴れて目がパッと開きやすくなります
*行間は皮膚が比較的薄く、熱さを非常に敏感に感じやすい場所です。お灸は「熱い」と感じたらすぐ外してください。あくまで「痛気持ちいい、心地よく響く」範囲で行いましょう
セルフケアで変化が感じられない時は
イライラや頭痛、目の疲れなどには、ストレス、睡眠不足、眼精疲労、自律神経の乱れ、生活習慣の乱れなど、さまざまな要因が関係しています。
また、突然の激しい頭痛、目の急激な視力低下や激しい痛み、あるいは日常生活が送れないほどの過度な精神的興奮がある場合は、速やかに医療機関(脳神経外科、眼科、心療内科など)を受診してください。
セルフケアを続けても頭ののぼせやイライラが晴れない、という時は、無理をせず医師や鍼灸師に相談しましょう。
そのほか、十分な睡眠をとる、長時間のスマートフォンやパソコン作業の合間に目を休める、軽い運動やストレッチを取り入れる深呼吸や趣味の時間をつくり、ストレスをため込まないようにするといった生活習慣の見直しも大切です。
鍼灸の施術では、手足や首・肩・肩甲骨、腰・骨盤などのツボを使用し、全身調整を行います。
それによって、行間の持つ「昂った熱を冷まし、気の滞りをスムーズに抜く力」が最大限に引き出されるでしょう。




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