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腎に属するツボ「霊墟」

気分が落ち込み胸が重く感じる時に

霊墟とは?


【霊墟(れいきょ)】は、足の少陰腎経に属するツボで、腎経の第24穴にあたります。腎は東洋医学において、生命エネルギーの基盤、精神活動の土台、ホルモンバランス、呼吸や循環のサポートなどに関わるとされています。

  • 霊墟の「霊」は、目に見えない精神や不思議な力を意味します
  • 霊墟の「墟」は、大きな丘や、かつて建物があった跡地を意味します

東洋医学では、精神的なストレスが重なると、胸のこのあたりに「目に見えない壁」ができて気が滞ると考えられています。

 

霊墟は、胸の重苦しさをやわらげる、気の巡りを整える、精神的な落ち込みをサポートする、内側にこもる緊張をゆるめるといった働きがあるとされ、胸の違和感、気分の落ち込み、無気力感、ストレスによる不調、呼吸の浅さなどに用いられることがあります。

 

特に、「内にこもるストレスや感情が巡らず、胸のあたりに停滞している状態」に適したツボです。

 

霊墟の探し方


霊墟

霊墟は、胸の中心(胸骨)から外側へ指の幅2本分ずれた、第3肋間にあります。

  1. 鎖骨のすぐ下にあるくぼみ(第1肋間)を確認します。
  2. そこから肋骨を数えながら二つ下がり、「第3肋間(上から3番目の肋骨の隙間)」を見つけます。
  3. 身体の中心線(胸骨の正中線)から、外側へ指の幅2本分(約2寸)ずれた場所が霊墟です。
  4. 人差し指で肋骨の隙間をなぞるように探すと、少し凹んでいて、ストレスがある時には指が跳ね返されるような硬さを感じる場所です。

神封の少し上あたり、胸の中央寄りにあるツボのイメージです。押すと重だるさや軽い痛みを感じる場所が目安です。心臓や肺に近い部位のため、強い圧は避けましょう。

霊墟はこんなお悩みに


霊墟は、次のようなお悩みに用いられることがあります。

  • 咳・喘息・気管支炎: 胸周りの筋肉の緊張を解き、肺の膨らみをスムーズにして呼吸を楽にします。
  • 食欲不振・吐き気: 胸のつかえが取れることで、連動して胃の働きも活性化されます。
  • 胸痛・胸の圧迫感: 精神的な重圧からくる「胸が苦しい」感覚を緩和します。
  • 気力の低下・鬱々とした気分: 気の流れを整え、沈んだ気持ちを前向きにするサポートをします。
  • 乳腺の不調: 胸部の血流とリンパの流れを促し、張りや痛みを和らげます。

そのほか、胸の重さや違和感、気分の落ち込み、無気力感、ストレスによる不調、呼吸が浅いなどにも使用されることがあります。

特に、「気の巡りの停滞と精神的な疲労が重なっている状態」に適しています。

 

*強い胸痛や呼吸困難、強い抑うつ状態がある場合は医療機関へご相談ください。

 

霊墟のセルフケア方法


「精神が休息する丘」なので、“優しくなでるように触れ、緊張をゆっくり溶かす”のがコツです

 

おすすめのケア方法は次のとおりです。

  • 火を使うお灸
  • 火を使わないお灸
  • パイオネックス(置き鍼)
  • ツボ押し

 

(注意点)

  • 火を使うお灸:「胸が冷えて咳が止まらない時や、やる気が出ない時」に非常に有効です。熱が心地よく染み込むまで据えましょう。ここを温めることで、丘に日が昇るようにエネルギーが満ちてきます
  • 火を使わないお灸:呼吸が浅くなっている時や、夜、不安で寝付けない時に最適です。ここに「太陽」を貼ることで、胸元がじんわり温まり、自律神経が整って自然な眠気や深い呼吸が戻ってきます3時間以上は貼らないこと=寝る前には貼らないこと)
  • パイオネックス(置き鍼):服の上からでも目立ちにくく、持続的に刺激を送ることで、日中のイライラや息苦しさを穏やかに抑えてくれます(1日以上貼らないこと)
  • ツボ押し:リラックスして座るか仰向けになります。人差し指と中指を揃えてツボに当て、息を吐きながら3〜5秒かけて「じわ〜っ」と指を沈めます。強く押すよりも、指の腹を当てて小さな円を描くように優しくマッサージする方が、胸の奥の緊張が抜けやすくなります

*肋骨のすぐ上や肺に近い場所です。強く叩いたり無理な力で押したりしないでください。また、お灸の際は熱さを我慢しすぎると水ぶくれになりやすいため、注意が必要です

セルフケアで変化が感じられない時は


胸の重さや気分の落ち込みは、ストレス、自律神経の乱れ、睡眠不足、感情の抑圧、呼吸の浅さなどが関係しています。

また、呼吸をするたびに激痛が走る、あるいは安静にしていても息苦しさが強い場合は、呼吸器や循環器の疾患が考えられますので、早急に医療機関を受診してください。

 

自分でケアしても胸の重苦しさが取れず、疲れが抜けない、と感じる時は、無理をせず医師や鍼灸師に相談しましょう。

そのほか、深呼吸を意識する、軽く身体を動かす、リラックスできる時間を作る、考えすぎない時間を持つ、生活リズムを整えるといった日常習慣の見直しも重要です。

 

鍼灸の施術では、手や足、首や肩・肩甲骨、腰や骨盤などのツボを使用し、全身調整を行います。

それによって、霊墟の持つ「精神を解放し、生命力を蘇らせる力」が最大限に引き出されるでしょう。


横須賀市の鍼灸院 山本鍼灸院

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