偏頭痛や目の疲れ、食いしばりのケアに
頷厭とは?
【頷厭(がんえん)】は、足の少陽胆経に属するツボで、胆経の第4穴にあたります。胆経は、頭部や側頭部の巡り、目や耳の働き、自律神経のバランス、ストレスへの対応などと関係が深い経絡とされています。
- 頷厭の「頷」は、あご(顎)や、うなずく動作を指します
- 頷厭の「厭」は、抑える、あるいはぴったりと閉じるという意味を持っています
すなわち、物を噛んだり、うなずいたりするときに、顎の動きと連動してぴったりと動く場所、という意味から名付けられました。
頷厭は側頭部に位置し、頭部の巡りを整える、目の疲れによる緊張を和らげる、側頭部の張り感を軽減するといった働きがあると考えられています。
そのため、こめかみ周辺の頭痛、眼精疲労、側頭部の重だるさ、ストレスによる頭部の緊張などに用いられることがあります。
特に現代では、スマートフォンやパソコン作業による目の酷使が増えているため、セルフケアのポイントとして活用されることもあります。
頷厭の探し方
頷厭はこんなお悩みに
頷厭は、次のようなお悩みに用いられることがあります。
- 片頭痛・側頭部痛: 頭の片側やこめかみ周辺がズキズキと痛む症状を和らげます。
- 顎関節症・食いしばり: 顎の運動に関わる筋肉の緊張を緩め、口を開け閉めするときの違和感を緩和します。
- めまい・耳鳴り: 頭部の側面の巡りを整えることで、内耳への血流をスムーズにし、不快な症状を鎮めます。
- 目の奥の疲れ(眼精疲労): 側頭筋の強張りがほぐれることで、連動している目元の重だるさもスッキリします。
- 顔の引きつり・痙攣: 顔面部を走る神経の昂ぶりを鎮め、筋肉のピクピクとした動きを落ち着かせます。
そのほか、側頭部の重だるさ、ストレスによる緊張、肩こりに伴う頭重感、長時間のデスクワークによる疲労感などにも使用されることがあります。
特に、「目を使いすぎた後に頭が重い」「こめかみ周辺が張る感じがする」という場合に活用されることがあります。
*激しい頭痛や突然の症状がある場合は、医療機関を受診してください。
頷厭のセルフケア方法
「頭の側面を支える大きな筋肉の上にある場所」なので、“優しくじんわりと圧をかける”のがポイントです
おすすめのケア方法は次のとおりです。
- 火を使わないお灸
- パイオネックス(置き鍼)
- ツボ押し
(注意点)
- 火を使うお灸:頷厭は完全に髪の生え際の中に位置するため、火を使うお灸は、髪の毛への引火や火傷の危険が非常に高いため絶対に控えてください
- 火を使わないお灸:緊張型頭痛や片頭痛の予兆がある方に最適です。ここに「太陽」を貼ることで、髪の生え際から頭の横側が持続的に温まり、デスクワーク中やリラックスタイムでも自然と頭の重さが和らぐようになります(3時間以上は貼らないこと)
- パイオネックス(置き鍼):髪の生え際付近はデリケートなため、一番短いタイプから試しましょう。小さな刺激が、日中の無意識な噛み締めや、夕方にかけて起こる頭のズキズキ感を未然に防いでくれます(1日以上貼らないこと)
- ツボ押し:親指の腹(または人差し指と中指の2本)をツボに当て、頭の中心に向かって心地よい強さで優しく押し上げます。爪を立てず、頭皮を軽く円を描くように優しくもみほぐすと、頭全体の緊張が自然と緩んでいきます
*側頭部は血管が豊富に通っているため、ツボ押しで強い痛みを感じる場合は、皮膚のトラブルや頭痛の悪化を防ぐためすぐに中止してください
セルフケアで変化が感じられない時は
頭痛や目の疲れには、長時間のスマホやパソコン使用、睡眠不足、ストレス、首肩の緊張など、さまざまな要因が関係しています。
また、突然の経験したことのないような激しい頭痛、目の前が暗くなる・視野が欠ける、言葉がうまく出ない、あるいは激しい吐き気を伴う場合は、重大な脳神経疾患の可能性があるため、速やかに医療機関(脳神経外科や脳神経内科など)を受診してください。
セルフケアを続けても頭の片側の重さや顎の違和感が晴れない、という時は、無理をせず医師や鍼灸師に相談しましょう。
そのほか、定期的に目を休ませる、十分な睡眠をとる、首や肩のストレッチを行う、スマホを見る時間を調整するといった生活習慣の見直しも大切です。
鍼灸の施術では、手足や首・肩・肩甲骨、腰・骨盤などのツボを使用し、全身調整を行います。
それによって、頷厭の持つ「頭部の引きつりを緩め、余分な熱を下ろす力」が最大限に引き出されるでしょう。




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