· 

膀胱に属するツボ「胃倉」

なんとなく胃が重たいあなたに

胃倉とは?


【胃倉(いそう)】は、足の太陽膀胱経に属するツボで、膀胱経の第50穴にあたります。膀胱経は体の後面を通り、自律神経のバランス、筋肉の緊張、内臓機能などに関わる重要な経絡です。

  • 胃倉の「胃」は、胃袋を意味します
  • 胃倉の「倉」は、米や穀物を蓄える倉(くら)を意味します

 

胃倉は、第12胸椎レベルの背中に位置し、東洋医学では「胃の働き」に関係するポイントとされています。

そのため、胃もたれ、消化不良、食欲不振、胃の重だるさなどに対して用いられることがあります。

 

特に、「食後に不快感が出やすい」「胃の調子が安定しない」タイプの方に適したツボです。

 

胃倉の探し方


胃倉

胃倉は、一番下の肋骨の少し上、背骨から指4本分外側へ進んだ場所にあります。

  1. まず、背骨の突起を上から数えて12つ目と、腰の骨(腰椎)の1つ目の間(第12胸椎と第1腰椎の間)を確認します。
  2. その高さにある、背骨のすぐ横(指の幅1.5本分)のツボが胃兪です。
  3. その胃兪から、さらに真横(外側)へ指の幅2本分(背骨の中心からは指4本分、約3寸)進んだ場所が胃倉です。
  4. ちょうどウエストの一番くびれた部分の少し上に位置し、指で押すと胃の裏側に重く響くような感覚がある場所です。

*背中の中央あたりで、意舎よりやや下、にあるイメージです。自分で押しにくいため、ボールなどの使用がおすすめです

胃倉はこんなお悩みに


胃倉は、次のようなお悩みに用いられることがあります。

  • 消化器の不調: 胃もたれ、胃痛、腹部膨満感、消化不良による吐き気を改善します。
  • 食欲不振: 「お腹が空かない」「食べるとすぐにお腹がいっぱいになる」といった状態をケアします。
  • 背中の強張り: 胃の疲れが原因で起こる、背中から腰にかけてのコリを緩和します。
  • むくみ・倦怠感: 胃腸の水分代謝を助け、体が重だるい感覚をスッキリさせます。
  • 小児の消化不良: お子様の食欲がない時や、お腹が弱い時の養生にも用いられます。

そのほか、ストレスによる胃の不調などにも使用されることがあります。

特に、「胃の働きが落ちている感覚がある状態」に適しています。

 

*症状が強い場合や長引く場合は医療機関へご相談ください。

 

胃倉のセルフケア方法


「胃のエネルギーを蓄える場所」なので、“冷えを取り除き、じんわりと内側まで温熱を届ける”のがコツです

 

おすすめのケア方法は次のとおりです。

  • 火を使うお灸
  • 火を使わないお灸
  • パイオネックス(置き鍼)
  • ツボ押し

 

(注意点)

  • 火を使うお灸:「胃が冷えて痛む時や、慢性の胃弱がある時」に非常に有効です。背中は自分では据えにくいため、家族などに手伝ってもらい、熱さが背中の奥深くまでじわ〜っと染み渡るのを感じる程度に留めましょう
  • 火を使わないお灸:飲み会が続いている時や、冷たいものの摂りすぎで胃がバテている時に最適です。ここに「太陽」を貼って温めることで、胃の血流が促進され、溜まっていた「重だるさ」が解消されていきます3時間以上は貼らないこと)
  • パイオネックス(置き鍼):慢性的に胃が弱い方は、継続的に貼っておくことで、消化活動を常に穏やかにサポートしてくれます(1日以上貼らないこと)
  • ツボ押し:仰向けに寝て、ツボの位置にテニスボールを置きます。息を吐きながら、お腹の奥の力を抜くように3〜5秒体重をかけます。ゆっくり深呼吸を繰り返すと、ボールの刺激が横隔膜を介して胃をマッサージし、胃が「動く」感覚が得られやすくなります

*激しい胃痛や高熱がある時は無理に刺激しないでください。また、食後30分以内は血流が消化に集中するため、強い刺激は避けましょう

セルフケアで変化が感じられない時は


胃の不調は、自律神経の乱れ、ストレス、食生活、冷えなどが関係していることが多いです。

また、痛みが鋭く、吐血や黒い便が出る場合などは、潰瘍などの深刻な内臓疾患が疑われます。

 

自分でケアしても胃の重苦しさが改善しない、と感じる時は、無理をせず内科や鍼灸師に相談しましょう。

そのほか、よく噛んで食べる、食事時間を整える、冷たいものを控える、ストレスをためすぎないといった生活習慣の見直しも大切です。

 

鍼灸の施術では、手足のツボや肩甲骨周りなどのツボを使用し、全身調整を行います。

それによって、胃倉の持つ「エネルギーを蓄え、巡らせる力」が最大限に引き出されるでしょう。


横須賀市の鍼灸院 山本鍼灸院

046-897-0919

[email protected]