足先の冷えや頭の重さが気になるときに
足通谷とは?
【足通谷(あしつうこく)】は、足の太陽膀胱経に属するツボで、膀胱経の第66穴にあたります。膀胱経は体の後面を通り、体液の循環、自律神経のバランス、背面の筋肉の緊張調整などに関わる経絡です。
- 足通谷の「通」は、通り抜けることを意味します
- 足通谷の「谷」は、山間のくぼみを意味します
膀胱経の気がこの場所をスムーズに通り、次の終着点へと向かう様子を表しています。
足通谷は、足の太陽膀胱経の「滎水穴」にあたり、東洋医学では「身熱(体のほてり)」を主るとされています。
特に上半身の熱感、頭痛、鼻のトラブルなど、顔周りに現れる不調を「水」の力で穏やかに鎮める性質を持っています。
足通谷の探し方
足通谷は、足の小指の付け根にある大きな関節の、すぐ前側(爪寄り)にあります。
- 足の小指の外側を、爪からかかとに向かって指でなぞっていきます。
- 小指の付け根にある丸い大きな骨(第五中足指節関節)に当たります。
- その関節のすぐ手前(指先寄り)にある、小さなくぼみが足通谷です。
- 前回のツボ束骨とは、小指の付け根の関節を挟んでちょうど反対側(指先側)に位置します。押すと指の節に響くような感覚がある場所です。
*小指の付け根の外側、皮膚の境目あたり」にあるイメージです。押すとズーンと響くポイントが目安です。
足通谷はこんなお悩みに
足通谷は、次のようなお悩みに用いられることがあります。
- のぼせ・ほてり: 頭に血が上ったような感覚や、顔の赤らみを鎮めます。
- 首の強張り(項強): 首の後ろから背中にかけての、動かしにくいほどの硬さを解きます。
- 鼻のトラブル: 鼻炎、鼻詰まり、頻繁な鼻血などの症状を和らげるサポートをします。
- 慢性的な頭痛: 特に頭のてっぺんや後頭部が重だるく痛む時に有効です。
- めまい・立ちくらみ: 気の逆上を抑え、フラつきを安定させる助けになります。
そのほか、足先の冷え、足のむくみ・重だるさ、疲れが抜けにくい、自律神経の乱れによる不調、寝つきの悪さ、なんとなくスッキリしない状態(未病)などにも使用されることがあります。
特に、「水分代謝の滞り」や「巡りの悪さ」が関係する症状に適しています。
*強いむくみや急な腫れがある場合は医療機関へご相談ください。
足通谷のセルフケア方法
「水」の性質を活かすため、“熱を逃がすように優しく刺激するか、あえて温めて巡りを促す”のがコツです
おすすめのケア方法は次のとおりです。
- 火を使うお灸
- 火を使わないお灸
- パイオネックス(置き鍼)
- ツボ押し
(注意点)
- 火を使うお灸:「冷えのぼせがある時」に非常に有効です。心地よい熱さを感じる程度に据えましょう。足元を温めることで、上に滞っていた気が足元へと還り、全身の温度バランスが整います
- 火を使わないお灸:慢性的に鼻が詰まりやすい方や、冬場に首が冷えて固まりやすい方に最適です。ここに「太陽」を貼ることで、足先からじわじわと血行が促され、上半身の過度な緊張が解けていきます(3時間以上は貼らないこと)
- パイオネックス(置き鍼):非常に繊細な場所なので、短めの鍼を貼っておくことで、日常生活の中で無理なく「のぼせ」を予防し、首の柔軟性を保つことができます(1日以上貼らないこと)
- ツボ押し:椅子に座り、足の小指を親指と人差し指で挟むように持ちます。ツボの位置を親指の先で、息を吐きながら3〜5秒かけて優しく押し込みます。強く押しすぎず、水の流れをイメージしながらリズミカルに刺激すると、頭の重みがスッキリ抜けていきます
*足の指先は感覚が鋭いため、熱さを我慢しすぎないようにしてください。また、小指の関節を無理にひねりながら押さないよう注意しましょう
セルフケアで変化が感じられない時は
足先の冷えやむくみは、水分代謝の低下、運動不足、冷えやすい体質、自律神経の乱れなどが関係しています。
また、激しいめまいや、止まらない鼻血、あるいは首が全く曲げられないほどの痛みがある場合は、血圧の異常や炎症性の疾患が疑われます。
自分でケアしても頭ののぼせや首の張りが改善しない、と感じる時は、無理をせず専門医や鍼灸師に相談しましょう。
そのほか、足首を回す運動、ふくらはぎのストレッチ、入浴習慣の見直し、冷え対策(靴下・環境)といった日常ケアも重要です。
鍼灸の施術では、手足のツボや首・肩・肩甲骨・腰などのツボを使用して、全身調整を行います。
それによって、足通谷の持つ「熱を鎮め、通りを良くする力」が最大限に引き出されるでしょう。




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