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胆に属するツボ「居髎」

足の少陽胆経「居髎」

居髎とは?


【居髎(きょりょう)】は、足の少陽胆経に属するツボで、胆経の第29穴にあたります。胆経は、身体の側面の巡り、筋肉や関節の動き、精神的なバランス、ストレスへの対応などと関係が深い経絡です。

  • 居髎の「居」は、座る、留まる、あるいは一定の位置に落ち着くという意味を指します
  • 居髎の「髎」は、骨のくぼみや隙間を意味します

すなわち、座ったときに体重がかかりやすく、お尻の骨と太ももの骨の隙間(くぼみ)にある、骨盤を安定させて正しく座るために重要な場所、という意味から名付けられました。

 

その居髎は、股関節の前外側に位置し、股関節まわりの巡りを整える、足の付け根の緊張を和らげる、下半身の動きをサポートするといった働きがあると考えられています。

 

そのため、股関節の動かしにくさ、足の付け根の張り感、歩行時の疲労感、腰から太ももにかけての重だるさ、長時間の立ち仕事による疲れなどに用いられることがあります。

 

居髎の探し方


居髎

居髎は、骨盤の前のいちばん出っ張っている骨(上前腸骨棘)と、太ももの付け根の外側にあるいちばん大きな骨の出っ張り(大転子)を結んだ直線のちょうど真ん中にあります。

  1. 鏡の前にまっすぐ立ち(または仰向けに寝て)、お腹の斜め下にある、ベルトが引っかかる骨の出っ張り(上前腸骨棘)を指で確認します。
  2. 次に、太ももの外側の付け根あたりを手のひらで触りながら、足を外側に開いたりひねったりしたときに、ゴロゴロと大きく動く骨の出っ張り(大転子)を確認します。
  3. その骨盤の前の骨と、太ももの外側の骨を結んだ直線の、ちょうど真ん中(中央)が居髎です。

*押すと、お尻の奥や太ももの外側に向かってズーンと重く響く独特の感覚がある場所です。深く押しすぎないようにしましょう。

居髎はこんなお悩みに


居髎は、次のようなお悩みに用いられることがあります。

  • 坐骨神経痛・お尻の奥の痛み: お尻の筋肉の強張りをほぐし、太ももやふくらはぎへと走るピキッとしたしびれや痛みを和らげます。
  • 股関節の痛み・足の付け根の詰まり: 股関節を支える側面の筋肉を緩め、歩行や階段の昇り降り、あぐらをかく動作を楽にします。
  • 慢性的な腰痛・骨盤のゆがみ: 骨盤を外側から支える筋肉の左右バランスを整え、立ち上がりや寝返りの際の腰の負担を軽減します。
  • 下半身の冷え・足のむくみ: 臀部から足元へと流れる太い血管の圧迫を解き、下肢の血液循環をスムーズにします。
  • 足の疲労・だるさ: 長時間の立ち仕事やウォーキング、スポーツによる太もも外側の筋肉のはりを心地よくほぐします。

そのほか、階段の上り下りの違和感、下半身のこわばりなどにも使用されることがあります。

 

特に、「足の付け根が硬く感じる」「歩くと股関節が疲れる」「長時間座ったあと立ち上がると動きにくい」という場合に活用されることがあります。

 

*強い痛みや歩行困難、しびれなどがある場合は医療機関を受診してください。

 

居髎のセルフケア方法


「骨盤とお尻の大きな筋肉が重なり合う厚みのある場所」なので、“深部へじわーっと圧を届ける”のがポイントです

 

おすすめのケア方法は次のとおりです。

  • 火を使うお灸
  • 火を使わないお灸
  • パイオネックス(置き鍼)
  • ツボ押し

 

(注意点)

  • 火を使うお灸:心地よい温熱がお尻の奥までじんわりと染み込み、冷えた臀筋群を柔らかく溶かすようにほぐしてくれます。ただし、周囲の衣服への引火や火傷には十分注意してください
  • 火を使わないお灸:長時間の座りっぱなしでお尻が冷えたり、お尻の奥がズキズキ痛む方に最適です。ここに「太陽」を貼ることで、お尻の深部を持続的に温めることができ、仕事中や移動中にお尻まわりの緊張が和らぐようになります3時間以上は貼らないこと)
  • パイオネックス(置き鍼):小さな刺激が、日中の立ち仕事やデスクワークによるお尻の引きつり、夕方の足の重だるさを未然に防いでくれます(1日以上貼らないこと)
  • ツボ押し:仰向けに寝て、左右のツボに両手の親指を当てます。お尻の中心(斜め後ろ)に向かって、心地よい強さで優しく押し込みます。圧をかけ、ゆっくり力を緩める動作を数回繰り返しましょう

*居髎は骨盤の巡りに影響を与えるため、妊娠中の方はツボ押しやお灸などのセルフケアは絶対に避け、触れる程度にとどめてください。熱すぎたり痛みを感じたりした場合はすぐに中止しましょう

セルフケアで変化が感じられない時は


股関節や足の付け根の違和感には、筋肉の疲労、運動不足、長時間の同じ姿勢、冷え、ストレスなど、さまざまな要因が関係しています。

また、突然の経験したことのないような腰やお尻の激痛、足に全く力が入らず歩けない・つまずく、足のしびれが急激に強くなる、あるいは排尿や排便の感覚が鈍くなる場合は、重大な腰椎疾患(重度の椎間板ヘルニアなど)の可能性があるため、速やかに医療機関(整形外科や脳神経外科など)を受診してください。

 

セルフケアを続けてもお尻の奥の重だるさや股関節の詰まりが一向に晴れない、という時は、無理をせず医師や鍼灸師に相談しましょう。

そのほか、長時間同じ姿勢を避ける、股関節のストレッチを行う、適度な運動を習慣にする、身体を冷やさないようにするといった生活習慣の見直しも大切です。

 

鍼灸の施術では、手足や首・肩・肩甲骨、腰・骨盤などのツボを使用し、全身調整を行います。

それによって、居髎の持つ「股関節とお尻の強張りを根本から緩め、下半身の軸をなめらかに整える力」が最大限に引き出されるでしょう。


横須賀市の鍼灸院 山本鍼灸院

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