緊張で手に汗をかきやすい方へ
少府とは?
【少府(しょうふ)】は、少陰心経に属する手のひらのツボで、五行では「榮穴(えいけつ)」にあたります。
栄穴は、体の内側にこもった熱や高ぶりを整えるとされるポイントです。
- 少府の「少」は、少陰心経を意味します
- 少府の「府」は、エネルギーが集まる場所や役所を意味します
心経の気が、手のひらに集まり、ここから指先へと向かう重要な拠点であることから名付けられました。
東洋医学で「心」は、精神の安定、感情の高ぶり、血の巡りと関わると考えられています。
少府は、榮穴という性質を持っており、東洋医学の五行説では「火」の性質を持ちます。そのため、緊張やイライラによる“内側の熱”をやわらげる目的で用いられることがあります。
少府の探し方
少府は、手を軽く握ったとき、小指の先が当たる手のひらの部分にあります。
- 手のひらを上に向け、軽くこぶしを握ります。
- 小指と薬指の先が、手のひらに当たるところの中間の位置を確認します。
- そのあたりをやさしく押して、じんわり響く場所が少府です。
*手のひらは敏感なため、強く押しすぎないようにしましょう。
少府はこんなお悩みに
少府は次のようなお悩みに用いられることがあります。
- 緊張による手のひらのほてり・手汗:手が熱くて眠れない、または緊張による手汗をケアします。
- イライラ・不安感:感情が高ぶって抑えられない時に、精神を落ち着かせます。
- 動悸・息切れ:心臓の熱を逃し、乱れたリズムを整える助けとなります。
- 口内炎・排尿時の違和感:東洋医学で、心臓と繋がりが深いとされる「舌」や「小腸」の熱を鎮めます。
そのほか、口の渇き、気持ちの高ぶりなどで使用されることがあります。
*強い胸痛や持続する動悸がある場合は医療機関を受診してください。
少府のセルフケア方法
手のひらは皮膚が薄いため、やさしい刺激で行いましょう
おすすめのケア方法は次のとおりです。
- 火を使うお灸
- 火を使わないお灸
- パイオネックス(置き鍼)
- ツボ押し
(注意点)
- 火を使うお灸:心の熱が強すぎる時には、あえて熱を熱で引く方法が有効です。熱さを感じたらすぐに取り外すことで、体内のこもった熱が外へと引き出されます
- 火を使わないお灸:心がザワザワする時や、持続的なリラックスが欲しい時に。手のひらは剥がれやすいので、リラックスタイムにじっとして使うのがおすすめです(3時間以上は貼らないこと)
- パイオネックス(置き鍼):手のひらは感覚が鋭いため、違和感がある時はすぐに剥がしましょう。緊張対策として、一時的に貼るのも一つの手です(1日以上貼らないこと)
- ツボ押し:反対側の親指の先を使い、息を吐きながら優しく押します。こもった熱を抜くイメージで行いましょう
*手のひらは感覚が非常に敏感です。火傷に注意し、皮膚が硬い人は少し強めに、薄い人は優しく加減してください
セルフケアで変化が感じられない時は
緊張や手汗、不安感が続く、あるいは胸の痛みが背中まで抜けるような場合は、循環器系の重篤なサインや、自律神経の乱れ、ストレス過多、睡眠不足などが背景にあるかもしれません。
自分でケアしても、心臓のバクバクが止まらない、と感じる時は、セルフケアだけではなく、専門の鍼灸師や医療機関にご相談ください。
鍼灸の施術では、手や足のツボ、背中のツボなどと組み合わせて全身調整を行うことが多いです。
それによって、少府の持つ「心の火を消す力」が安全かつ確実に発揮されるでしょう。




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