手首から全身のバランスを整える
腕骨とは?
【腕骨(わんこつ)】は、小腸経の原穴(げんけつ)です。原穴は、その経絡全体の働きを整える中心的なツボとされています。
- 腕骨の「腕」は、手首を意味します
- 腕骨の「骨」は、そのまま骨を意味します
古くは手首の小指側にある「豆状骨」や「三角骨」あたりのエリアを指していましたが、現在はその骨のキワにあるツボを指します。
小腸経は、手首、肘、肩、首、後頭部へとつながっていきます。
腕骨は、手首の痛みや上半身のこりの調整に用いられることが多いツボです。
腕骨の探し方
腕骨は、手の甲の小指側、手首の少し手前の出っぱった骨(豆状骨付近)のくぼみにあります。
- 手のひらを自分の方に向け、小指の側面(外側)をなぞります。
- 小指の付け根の大きな関節(後渓)から手首に向かって指を滑らせます。
- 手首の近くで指が止まる、「三角骨」という骨の手前にある深いくぼみを探します。
- 手の甲と手のひらの境目(赤白肉際)に位置し、押すと独特の重い響きがある場所が腕骨です。
*骨に近い部位のため、強く押しすぎないようにしましょう。
腕骨はこんなお悩みに
腕骨は次のようなお悩みに用いられることがあります。
- 手首の痛み・腱鞘炎:マウス操作や重たいものをもったことによる手首の炎症を和らげます。
- 頭痛・耳鳴り・めまい:顔周りや頭部へ昇った「気の滞り」を下に降ろす助けとなります。
- 黄疸・消渇(糖尿病):東洋医学の小腸(現代医学の小腸とは異なります)の働きを助けることで、体内の「湿熱(余分な熱と水分)」を取り除きます。
- 腕や肩のしびれ:肩から指先へと続く神経の通り道をスムーズにします。
そのほか、首こり・肩こりなどにも使用されることがあります。
*腫れや強い痛みがある場合は医療機関を受診してください。
腕骨のセルフケア方法
骨の隙間にあるため、“骨のキワを深く探る”のがコツです
おすすめのケア方法は次のとおりです。
- 火を使うお灸
- 火を使わないお灸
- パイオネックス(置き鍼)
- ツボ押し
(注意点)
- 火を使うお灸:身体が重だるく、熱っぽさが抜けない時に有効です。原穴へのお灸は、経絡全体の力を底上げする効果が期待できます
- 火を使わないお灸:慢性的に手首が疲れやすい方や、耳鳴りが気になる方に最適です。手元を温めることで、小腸経のエネルギーが活性化され、全身の巡りが良くなります(3時間以上は貼らないこと)
- パイオネックス(置き鍼):仕事中に貼っておくことで、手首への負担をその都度リセットするサポートをしてくれます(1日以上貼らないこと)
- ツボ押し:反対側の親指をツボに当て、手の甲側から残りの指で支えます。押したまま手首を軽くブラブラと振ると、より深い部分のこわばりが解けやすくなります
*手首を強く捻りながら押すと、靭帯に負担がかかることがあります。手首の力を抜いた状態で、優しく垂直に圧をかけるようにしてください
セルフケアで変化が感じられない時は
手首の痛みや首こりが続く場合、骨の問題、使いすぎ、姿勢不良、自律神経の乱れなどが関係していることがあります。
自分でケアしても、耳鳴りや頭痛が全く変わらない、と感じる時は、専門家や医療機関にご相談ください。
鍼灸の施術では、手足や首、背中などのツボとと組み合わせて全身調整を行うことが多いです。
それによって、腕骨の持つ「経絡を統括する力」が最大限に発揮されるでしょう。




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