腕を上げると痛い肩の違和感に
肩貞とは?
【肩貞(けんてい)】は、手の太陽小腸経に属するツボで、肩の後ろ側にあります。小腸経は小指、手、肘、肩、首、顔、耳へと流れている経絡です。
- 肩貞の「肩」は、肩、肩関節、肩甲骨を意味します
- 肩貞の「貞」は、正しい、あるいは硬くゆるぎないことを意味します
肩関節の本来の正しい動きを取り戻し、邪気(痛みのもと)を追い払って関節を安定させる役割がある、と言うことで命名されました。
デスクワークやスマートフォンの使用で肩が前に巻き込みやすい現代の生活では、意識してケアしたいツボの一つです。
肩貞の探し方
肩貞は、脇の後ろ側にあるシワの端から、指1本分(約2cm)ほど上に上がったところにあります。
- 反対側の手で、肩の後ろ側(脇の付け根あたり)を触ります。
- 腕を下げた状態で、脇の後ろ側にできる横シワの端を確認します。
- そのシワの端から、真上に向かって指幅1本分上がった場所を探します。
- 肩の骨のキワで、押すと肩の奥の方までズーンと重く響くような場所が肩貞です。
*ちょうど腕の付け根の後ろ側にある押すと少し響く場所が目安です。鏡を見ながら触ると見つけやすいです。
肩貞はこんなお悩みに
肩貞は次のようなお悩みに用いられることがあります。
- 四十肩・五十肩: 腕を上げたり後ろに回したりする時の痛みを緩和し、可動域を広げます。
- 肩甲骨周りのコリ: デスクワークで固まった背中や肩の後ろ側の重だるさを解消します。
- 腕のしびれ・だるさ: 肩から指先にかけて流れる経絡の滞りをスムーズにします。
- 耳鳴り・頭痛: 首や肩の緊張からくる頭重感や耳の不調をケアする助けとなります。
特に肩の後ろ側のこわばりを感じる方に使われることが多いツボです。
*強い痛みや可動域の制限がある場合は、無理をせず医療機関にご相談ください。
肩貞のセルフケア方法
手の届きにくい場所ですが、“テニスボールや反対側の手を使ってじっくり圧をかける”のがコツです
おすすめのケア方法は次のとおりです。
- 火を使うお灸
- 火を使わないお灸
- パイオネックス(置き鍼)
- ツボ押し
(注意点)
- 火を使うお灸:「冷えると痛む肩」に非常に有効です。肩を後ろから温めることで、翌朝の肩の動かしやすさが変わるのを感じられます(見えづらい場所なので、一人で行うと危険です)
- 火を使わないお灸:慢性的な肩の重だるさがある方に最適です。服の下に貼っておくだけで、仕事中や家事の間も持続的に肩関節を温め、痛みの物質を流してくれます(3時間以上は貼らないこと)
- パイオネックス(置き鍼):筋肉が厚い場所なので、しっかりとした刺激を与えることで、頑固なコリを解きほぐすサポートになります(1日以上貼らないこと)
- ツボ押し:反対側の手で肩を包むようにし、中指や薬指でツボを捉えます。手が届きにくい場合は、テニスボールなどを使用し自重でゆっくり圧を加えていくと、深い部分の筋肉が緩みやすくなります
*無理に腕を後ろに回そうとすると、逆に肩を痛めることがあります。リラックスした姿勢で行い、激痛がある時は中止してください
セルフケアで変化が感じられない時は
夜も眠れないほどの激しい痛みがある場合や、全く腕が上がらない状態が続く場合は、腱板断裂や強い炎症(石灰沈着など)の可能性や、姿勢(猫背・巻き肩)、首の緊張、肩甲骨の動きの低下、長時間のスマートフォンやパソコン作業などが関係していることがあります。
自分でケアしても痛みが強くなると感じる時は、無理に動かさず、専門家や医療機関に相談してください。
鍼灸の施術では、肩や肩甲骨、腕などのツボを使用して全身を調整していきます。
それによって、肩貞の持つ「肩を正す力」が最大限に発揮されるでしょう。




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