下腹部の張りや足の付け根の巡りを開放
衝門とは?
【衝門(しょうもん)】は、太陰脾経に属し、気血が集まり出入りする重要なポイントとされています。
- 衝門の「衝」は、突き上げる、勢いよく通ることを意味します
- 衝門の「門」は、出入り口を意味します
ここには大きな動脈が通っており、拍動を感じる場所であるとともに、脾経のエネルギーが腹部へと勢いよく入り込んでいく入り口であることから名付けられました。
東洋医学では、脾は「血を統べる」働きがあるとされ、衝門は特に骨盤内の巡りや婦人科系の不調と関わるツボとして使われることがあります。体の深部に近いため、臨床では慎重に扱われる部位です。
衝門の探し方
衝門は、足のつけ根(鼠径部)のやや内側、拍動を感じる付近にあります。
- 仰向けに寝るか、椅子に深く腰掛けて足を軽く開きます。
- 恥骨(股間の上の骨)の上端と同じ高さで、足のつけ根のシワをたどります。
- 太ももの付け根の真ん中あたりで、ドクドクと拍動(大腿動脈)を感じる場所を探します。
- その拍動を感じる場所から、指幅1本分ほど外側あるくぼみが衝門です。
* ※おへその中心から斜め下、左右に指幅5本分(約3.5寸)離れた位置を目安にしてください。
衝門はこんなお悩みに
衝門は、次のような状態に関連して用いられることがあります。
- 下腹部の冷え・張り:お腹の下の方に溜まった冷えを散らし、ガスの停滞や重苦しさを和らげます。
- 婦人科系の悩み:骨盤内の血流を促すため、生理痛や生理不順の改善を助けます。
- 足のむくみ・疲労:鼠蹊部のリンパや血流の流れをスムーズにし、足全体の重だるさをスッキリさせます。
そのほか、不妊体質のサポート、鼠径部の違和感、下半身の冷えなどにも使用されることがあります。
*強い痛みや腫れ、しこりがある場合は医療機関へご相談ください。
衝門のセルフケア方法
衝門は大きな血管・神経が近いため、基本的に強い刺激は避け、無理な自己施術はおすすめしません。
おすすめのケア方法は次のとおりです。
- 火を使わないお灸
- パイオネックス(置き鍼)
- ツボ押し
(注意点)
- 火を使うお灸:冷えの解消には有効ですが、大きな血管や神経が近いため、基本的にはセルフケアはおすすめしません
- 火を使わないお灸:下腹部の冷えが強い時に、下着のラインに気をつけて貼ると、足先まで血流が広がるのを感じられます(3時間以上は貼らないこと)
- パイオネックス(置き鍼):皮膚が薄く、足の動きで擦れやすい場所なので、鍼灸師の指導のもとで行うのが望ましい(1日以上貼らないこと)
- ツボ押し:一点を押し込むのではなく、手のひらで軽く包み込み、ふんわりと圧をかけてください
*すぐそばを太い動脈が通っています。拍動を感じる場所を真上から強く圧迫しないように注意してください
セルフケアで変化が感じられない時は
下腹部の痛みや、足の付け根の違和感が解消されない場合、鼠径ヘルニアや骨盤内の血行不良が隠れている場合があります。
そのため、セルフケアでは変化が出にくく、「自分でケアしても足の付け根が詰まったまま」と感じる時は、専門家に相談することをおすすめします。
鍼灸の施術では、骨盤のツボや手足のツボなどを使用して、全身調整を行います。
それにより、衝門のもつ「巡りを解き放つ力」が発揮されるでしょう。




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