身体が重い・むくみ・巡りが悪いときに
三焦兪とは?
【三焦兪(さんしょうゆ)】は、足の太陽膀胱経に属するツボで、膀胱経の第22穴にあたります。膀胱経は、目、頭、首、背中、腰、足へと体の後面を通る長い経絡で、東洋医学では体の緊張や自律神経のバランスとも関係が深いと考えられています。
- 三焦兪の「三焦」は、東洋医学独特の概念で、体内の「上焦(呼吸)・中焦(消化)・下焦(排泄)」の3つのエリアをつなぎ、エネルギー(気)と水分(水)を運ぶ通路のような働きを指します
- 三焦兪の「兪」は、そのエネルギーが注ぎ込む場所を意味します
三焦兪は、「三焦」の働きと関係が深いツボとされ、三焦は水分の巡り、気の流れ、体内の調整機能に関わると考えられています。そのため、むくみ、体のだるさ、疲れやすさ、巡りの悪さなどに用いられることがあります。
はっきりした不調というより、「なんとなく不調が続く」ときに使われることが多いツボです。
三焦兪の探し方
三焦兪は、腰のくびれ付近、背骨の13番目の出っ張りから指2本分外側にあります。
- まず、前回見つけた胃兪を確認します。
- そこから背骨の突起をさらに1つ分下にたどります。ここが第1腰椎(腰骨の1番目)の突起です。
- 第1腰椎の突起のすぐ下のくぼみを確認します。
- そこから真横(外側)へ指の幅2本分(約1.5寸)進んだ場所が三焦兪です。
- ちょうど肋骨の一番下の縁と同じくらいの高さ、あるいはウエストの一番細いくびれラインの少し上に位置します。
*押すと、じんわり響くような感覚や、少し痛気持ちいいポイントが目安になります。無理に強く押さないようにしましょう。
三焦兪はこんなお悩みに
三焦兪は、次のようなお悩みに用いられることがあります。
- 全身のむくみ・水太り: 水分代謝を活性化し、余分な水分を尿として排出しやすくします。
- 冷え性・低体温: 全身のエネルギー循環を促し、体の中から温める力をサポートします。
- 慢性疲労・倦怠感: 気の巡りを良くすることで、どんより重い体の疲れをリセットします。
- 下痢・便秘・消化不良: 消化と排泄の連携を整え、お腹の調子を安定させます。
- 腰痛・背中の張り: 腰の土台となる部分を緩め、上半身と下半身のバランスを整えます。
そのほか、むくみ、疲れやすい、なんとなく調子が悪い、巡りの悪さなどにも使用されることがあります。
特に、はっきりした原因がわからない不調や、全身のバランスの乱れを感じるときにセルフケアとして取り入れやすいツボです。
*強いむくみや急な体調変化がある場合は医療機関へご相談ください。
三焦兪のセルフケア方法
代謝のスイッチを入れる場所なので、“じんわりと温め、巡りを呼び起こす”のがコツです
おすすめのケア方法は次のとおりです。
- 火を使うお灸
- 火を使わないお灸
- パイオネックス(置き鍼)
- ツボ押し
(注意点)
- 火を使うお灸:「慢性の冷えや、お腹が冷えて下痢をしやすい時」に非常に有効です。腰に近い場所なので比較的据えやすいですが、鏡を見ながら、あるいは誰かに手伝ってもらって安全に行ってください。熱さを心地よく感じる範囲で留めましょう
- 火を使わないお灸:むくみがひどい時や、冷えで代謝が落ちていると感じる時に最適です。ここに「太陽」を貼って温めることで、体内の「水の通路」が開き、スッキリとした感覚が得られます(3時間以上は貼らないこと)
- パイオネックス(置き鍼):腰まわりの筋肉の厚みに合わせて持続的に刺激を送ることで、日常的なデトックス効果を高め、太りにくい体質づくりを助けます(1日以上貼らないこと)
- ツボ押し:仰向けに寝て、ツボの位置にテニスボールを置きます。息を細く長く吐きながら、じわーっと自分の体重を3〜5秒かけます。この時、腰を左右にゆっくり振ると、深部のリンパや血流が刺激され、下半身がポカポカしやすくなります
*腰を反らしながらの強い刺激は痛める原因になります。また、妊娠中の方は非常にデリケートなエリアですので、セルフケアを行う前に必ず専門医や鍼灸師に相談してください
セルフケアで変化が感じられない時は
身体のだるさやむくみは、水分バランスの乱れ、運動不足、冷え、ストレス、生活リズムの乱れなどが関係していることがあります。
また、急激なむくみと共に、尿が出にくい、あるいは腰に刺すような痛みがある場合は、腎臓や泌尿器のトラブルが隠れている可能性があります。
自分でケアしても全身のだるさやむくみが改善しない、と感じる時は、無理をせず内科や鍼灸師に相談しましょう。
鍼灸の施術では、手足や首、肩甲骨周りなどのツボを用いて、全身調整を行います。
それによって、三焦兪の持つ「代謝と循環の力」が最大限に引き出されるでしょう。




コメントをお書きください