お通じや産後のトラブルが気にあるあなたへ
下髎とは?
【下髎(げりょう)】は、足の太陽膀胱経に属するツボで、膀胱経の第34穴にあたります。膀胱経は体の後面を通り、自律神経のバランス、筋肉の緊張、内臓機能などに関わる重要な経絡です。
- 下髎の「下」は、最も低い位置を意味します
- 下髎の「髎」は、骨のくぼみを意味します
仙骨(せんこつ)に左右4対ある穴(仙骨孔)のうち、一番下の4番目の穴に直接位置し、仙骨部の神経(仙骨神経)に近いポイントです。
そのため、排尿機能、骨盤内の血流、下半身の神経バランスなどに影響を与えると考えられています。
特に、便秘や痔などの排泄トラブル、女性の産後の肥立ちを助けるツボとして非常に重宝されています。
下髎の探し方
下髎はこんなお悩みに
下髎は、次のようなお悩みに用いられることがあります。
- 便秘・痔の悩み: 肛門周りの血流を整え、スムーズな排便を促し、痔の痛みや腫れを緩和します。
- 産後の不調: 骨盤内の回復を助け、産後の腰痛や体力の衰えをサポートします。
- 婦人科系の悩み: 生理不順、生理痛、おりものの異常など、骨盤底のうっ血を解消します。
- 泌尿器の不調: 尿漏れや頻尿など、骨盤底筋群の弱りに関わる悩みをケアします。
- 腰痛・坐骨神経痛: お尻の最も低い位置からの緊張を解き、足全体の巡りを良くします。
そのほか、腰の奥の重だるさ、下半身の冷え、長時間座ったあとの違和感、慢性的な骨盤のだるさなどにも使用されることがあります。
特に、「排尿+腰や骨盤の不調がセットである」方に適しています。
*排尿時の強い痛み、血尿などがある場合は医療機関へご相談ください。
下髎のセルフケア方法
骨盤の底に近い場所なので、“優しく圧をかけ、深部まで温める”のがコツです
おすすめのケア方法は次のとおりです。
- 火を使うお灸
- 火を使わないお灸
- パイオネックス(置き鍼)
- ツボ押し
(注意点)
- 火を使うお灸:「慢性の冷えや、ひどい便秘、痔の症状がある時」に非常に有効です。お尻の低い位置は自分では見えにくいため、家族に手伝ってもらって安全に行ってください。心地よい熱さを感じる程度に据えましょう
- 火を使わないお灸:慢性的な便秘の方や、産後の冷えが気になる方に最適です。ここに「太陽」を貼って温めることで、骨盤内の血行が持続的に改善され、デリケートな悩みも徐々に安定していきます(3時間以上は貼らないこと)
- パイオネックス(置き鍼):骨の穴に添わせるように貼ることで、日常生活の中でも排泄に関わる神経へ穏やかな刺激を与え、リズムを整えます(1日以上貼らないこと)
- ツボ押し:仰向けに寝て、ツボの位置にテニスボールを置きます。息を吐きながら、お尻の奥の緊張を抜くように、じわーっと3〜5秒体重をかけます。この時、膝を曲げて左右に小さく振ると、骨盤底筋が刺激され、お通じを促すスイッチが入りやすくなります
*尾てい骨に近いため、骨を強く叩いたり、無理な強圧をかけたりしないよう注意してください。また、痔が激しく炎症を起こして出血している場合は、直接の刺激は控えましょう
セルフケアで変化が感じられない時は
骨盤の奥の不調は、冷え、自律神経の乱れ、姿勢(長時間の座位)、筋肉の緊張、ストレスなどが複雑に関係しています。
また、排便時の激痛や大量の出血がある場合、あるいは足のしびれが非常に強い場合は、専門的な治療が必要です。
自分でケアしてもお通じや産後の不調が改善しない、と感じる時は、無理をせず内科や肛門科、鍼灸師に相談しましょう。
そのほか、腰やお腹を冷やさない、長時間同じ姿勢を避ける、軽いストレッチを取り入れるといった生活習慣の見直しも大切です。
鍼灸の施術では、手や足のツボ、首や肩甲骨、腰などのツボを使用し、全身調整を行います。
それによって、下髎の持つ「底力を引き出す力」が最大限に発揮されるでしょう。




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