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膀胱に属するツボ「殷門」

太ももの裏の張りや坐骨神経が気になる時に

殷門とは?


【殷門(いんもん)】は、足の太陽膀胱経に属するツボで、膀胱経の第37穴にあたります。膀胱経は体の後面を通り、自律神経のバランス、筋肉の緊張、神経の流れなどに関わる経絡です。

  • 殷門の「殷」は、盛ん・大きい・真ん中を意味します
  • 殷門の「門」は、エネルギーが出入りする場所を意味します

文字通り、太ももの中央にあって、下半身の血流や神経の伝達を「盛ん」にする重要な関門としての役割を担っています。

 

殷門は、太もも裏(ハムストリングス)の中央付近にあり、坐骨神経の走行に近い位置にあります。そのため、太もも裏の張り、坐骨神経の違和感、脚のだるさや重さなどに対して用いられることがあります。

 

特に、「お尻から脚にかけてライン状に不調がある」方に適したツボです。

 

殷門の探し方


殷門

殷門は、お尻の付け根と、膝裏のシワを結んだラインの中央にあります。

  1. まず、前回見つけた承扶を確認します。
  2. 次に、膝の裏にある横じわ(膝窩横紋)の中央を確認します。
  3. この2つの点を結んだ直線の、ちょうど真ん中(中間地点)が殷門です。
  4. 太ももの裏側を指で探ると、筋肉と筋肉の間にわずかな溝があり、押すとズーンと心地よく響く場所です。

*立った状態でも、座った状態でも見つけやすい位置です。押すと脚全体に響くような感覚が出ることがあります。

殷門はこんなお悩みに


殷門は、次のようなお悩みに用いられることがあります。

  • 坐骨神経痛: お尻から太もも、ふくらはぎにかけての痛みやしびれを緩和します。
  • 腰痛: 太もも裏の強張りが原因で起こる、前かがみになれないような腰痛を改善します。
  • 足のむくみ・冷え: 大きな筋肉を動かすポンプ機能を助け、血行を促進して冷えを和らげます。
  • 筋肉疲労・こむら返り: スポーツ後の筋肉の張りや、夜中の足のつりを予防します。
  • 足痩せ・美脚: 代謝を促し、太ももの裏側のたるみを引き締めるサポートをします。

そのほか、長時間の立ち仕事・座り仕事による負担、運動後の筋肉疲労などにも使用されることがあります。

特に、「お尻〜太もも〜ふくらはぎにかけてつながる不調」に適しています。

 

*強いしびれや痛みがある場合は医療機関へご相談ください。

 

殷門のセルフケア方法


大きな筋肉に囲まれているため、“深く圧を浸透させ、血流のダムを流す”のがコツです

 

おすすめのケア方法は次のとおりです。

  • 火を使うお灸
  • 火を使わないお灸
  • パイオネックス(置き鍼)
  • ツボ押し

 

(注意点)

  • 火を使うお灸:「冷えによる神経痛や、足が重くて上がりにくい時」に非常に有効です。太ももの裏は比較的皮膚が厚い場所ですが、熱さを心地よく感じる程度に据えましょう。膝の方に向かって温かさが広がるのが目安です
  • 火を使わないお灸:デスクワークで足が重い時や、冷えて筋肉が硬くなっている時に最適です。ここに「太陽」を貼って温めることで、ハムストリングスが緩み、腰の負担まで軽くなるのを実感できます3時間以上は貼らないこと)
  • パイオネックス(置き鍼):筋肉が非常に発達している場所なので、長めのタイプで持続的に刺激を送ることで、日常的な足の疲れやしびれを優しくケアし続けます(1日以上貼らないこと)
  • ツボ押し:イスに座り、ツボの位置にテニスボールを置きます。息を吐きながら、ゆっくりと太ももの重みをボールに預けて3〜5秒キープします。ボールの上に座ったまま、膝をゆっくり曲げ伸ばしすると、深部の筋肉まで効率よくほぐれます

*坐骨神経が通っているため、尖ったもので突くような鋭い刺激は避け、面で捉えるような刺激を意識してください

セルフケアで変化が感じられない時は


太もも裏の不調は、骨盤のゆがみ、姿勢のクセ、運動不足、血流の低下、坐骨神経への負担などが関係していることがあります。

また、足のしびれが日に日に強くなる場合や、感覚が鈍くなっている場合は、腰椎ヘルニアなどの可能性があります。

 

自分でケアしても足の重だるさや突っ張りが改善しない、と感じる時は、無理をせず整形外科や鍼灸師に相談しましょう。

そのほか、長時間同じ姿勢を避ける、ストレッチ(ハムストリングス)を行う、適度に体を動かすといった習慣の見直しも大切です。

 

鍼灸の施術では、手足のツボや背中などのツボを組み合わせて、全身調整を行います。

それによって、殷門の持つ「巡りを盛んにする力」が最大限に引き出されるでしょう。


横須賀市の鍼灸院 山本鍼灸院

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