頭の重だるさや目の疲れを感じるときに
五処とは?
【五処(ごしょ)】は、足の太陽膀胱経に属するツボで、膀胱経の第5穴にあたります。膀胱経は、目の周囲、頭部、首、背中、腰、足へと流れる、体の後面を中心とした長い経絡です。この経絡は、東洋医学では自律神経のバランスや体の緊張状態とも関係が深いと考えられています。
- 五処の「五」は、数字の5を意味します
- 五処の「処」は、居所や集まる場所を意味します
これには諸説ありますが、正中線(体の真ん中)から数えて5番目の位置にあるとする説や、周囲の重要なツボと並んでエネルギーが処(お)る場所であるといった意味が含まれています。
五処は、額の髪の生え際に位置し、目の疲れ、前頭部の重だるさ、額の張り、頭の緊張などに用いられることがあります。
特に、目を使いすぎたときの頭の前側の疲れに対して意識されることがあるツボです。
五処の探し方
五処は、曲差から指の幅1本分ほど後ろへ進んだところにあります。
- まず、生え際の角(かど)にある「曲差」を見つけます。
- 曲差から、頭頂部に向かって指の幅1本分(約0.5寸)ほど後ろに滑らせます。
- 体の中心線(正中線)から外側へ指幅2本分(約1.5寸)離れたライン上にあります。
- 指先でトントンと叩いたり押したりすると、他の場所より少し響くような、あるいはわずかなくぼみを感じる場所が五処です。
*頭部は刺激に敏感なため、強く押しすぎないようにしましょう。
五処はこんなお悩みに
五処は次のようなお悩みに用いられることがあります。
- 頭痛(頭頂部・前頭部): 頭の上に重しが乗っているような、のぼせを伴う痛みを緩和します。
- 視力の衰え・目のかすみ: 目の疲れからくる視界のボヤつきをスッキリさせます。
- めまい・ふらつき: 頭部の気が乱れて、足元がおぼつかないような感覚を鎮めます。
- イライラ・不眠: 神経の緊張を和らげ、高ぶった心を落ち着かせる助けとなります。
そのほか、目の疲れ、前頭部の重だるさ、額の張り、デスクワークによる頭の疲れ、スマートフォン使用による目の疲労などにも使用されることがあります。特に、目の疲れが額の生え際付近まで広がるような感覚があるときに、セルフケアとして取り入れられることがあります。
*急な激しい頭痛や視界の異常がある場合は、医療機関への相談をおすすめします。
五処のセルフケア方法
頭蓋骨のすぐ上にあるため、“指でじっくりと、脳に届けるイメージで圧を加える”のがコツです
おすすめのケア方法は次のとおりです。
- パイオネックス(置き鍼)
- ツボ押し
(注意点)
- 火を使うお灸:髪の毛に引火する恐れがあるため、ご自身で火を使うお灸を据えるのは絶対に避けてください
- 火を使わないお灸:額には直接使用しないようにしましょう。目の疲れのケアとしては、首や手のツボに使用する方法があります。
- パイオネックス(置き鍼):髪の毛をかき分けて、地肌にしっかり貼るのがポイントです。デスクワークが続く日の集中力維持に役立ちます(1日以上貼らないこと)
- ツボ押し:中指または親指をツボに当て、反対の手を添えて安定させます。息を吐きながら、3〜5秒かけてゆっくり垂直に押し込みます。頭皮を動かすのではなく、骨をじわーっと押す感覚が大切です
*頭部はデリケートな場所です。強い力でゴリゴリと揉むと、頭皮を傷めたり逆にもみ返しで頭痛が強まったりすることがあります。「痛気持ちいい」加減を大切にしてください
セルフケアで変化が感じられない時は
額の重だるさや目の疲れは、長時間のパソコン作業、スマートフォンの見すぎ、睡眠不足、首や肩のこり、ストレスなどが関係していることがあります。
また、バットで叩かれたような激しい頭痛がある場合は、血圧の急上昇や脳血管のトラブルの可能性があります。直ちに医療機関にご相談ください。
自分でケアしても不快感が一向に引かない、と感じる時は、専門家や医療機関の受診をおすすめします。
鍼灸の施術では、手や足、首や肩甲骨などツボと組み合わせて、全身調整を行うことが多いです。
それによって、五処の持つ「安定させる力」を最大限に引き出されるでしょう。




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