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胆に属するツボ「地五会」

足の甲までうまく力が伝わらない時に

地五会とは?


【地五会(ちごえ)】は、足の少陽胆経に属するツボで、胆経の第42穴にあたります。胆経は、身体の側面の巡り、筋肉や関節の動き、足の働き、頭や目、耳の働きなどと関係が深い経絡です。

  • 地五会の「地」は、下半身(足の甲)を意味します
  • 地五会の「五」は、五臓(肝・心・脾・肺・腎)のエネルギー、あるいは足の5本の指を指します
  • 地五会「会」は、それらが一堂に集まる、あるいは交わる場所という意味です

すなわち、足元に位置しながら、全身の五臓の気(エネルギー)がバランスよく巡り集う大切な場所、という意味から命名されました。

 

その地五会は、足の甲に位置し、足指の動きをスムーズにする、足の甲の緊張を和らげる、歩行時の負担を軽減するといった働きがあると考えられています。

そのため、足の甲の痛み、足指の違和感、歩き疲れ、足のだるさ、足の外側の張りなどに用いられることがあります。

 

 

地五会の探し方


地五会

地五会は、足の甲、足の薬指(第4指)と小指(第5指)の骨の間、指の付け根のまたから足首に向かって、指の幅1本分ほど上がったところにあります。

  1. 床に座って足の力を抜き、足の甲をリラックスさせます。
  2. 前回のツボ、足臨泣を確認します。
  3. その足臨泣から、薬指と小指の指の付け根のまた(俠渓というツボ)に向かって、骨の間を指先でつま先方向へなぞり下ろします。
  4. 足臨泣から指の幅1本分(あるいは指の付け根から1センチほど上)進んだところにある、骨と骨の間の細い隙間のへこみが地五会です。

*小指を上に持ち上げたときにピッと浮き出る細い腱(長指伸筋腱の第4枝)の「外側(小指側)」のキワに位置します。押すと心地よい響きを感じることがあります。

地五会はこんなお悩みに


地五会は、次のようなお悩みに用いられることがあります。

  • 足の甲の痛み・腫れ: 靴の圧迫や歩きすぎによって起こる、足の甲(薬指・小指付近)の慢性的・突発的な痛みを緩和します。
  • 脇腹の張り・肋間神経痛: 身体の側面、特に脇腹、肋骨まわりが引きつって痛む症状を遠隔からスッキリと和らげます。
  • 胸の張り・乳腺のトラブル: 熱が胸の周辺にこもることで起こる、生理前の不快な胸の張りや痛み、熱感を優しく散らします。
  • 耳鳴り・聴力低下: 頭部の耳のまわりの滞りをスムーズにし、キーンと高く鳴る耳鳴りや、耳が詰まったような違和感をケアします。
  • 目の充血・頭ののぼせ: 身体の上部に昇って停滞している余分な熱を足元へと引き下げ、目の赤みや顔のほてりを落ち着かせます。

そのほか、足指の動かしにくさ、足のだるさ、足の外側の違和感、長時間の立ち仕事による疲労などにも使用されることがあります。

特に、「歩くと足の甲が疲れる」「足指がこわばる感じがする」「立ちっぱなしで足が重だるい」という場合に活用されることがあります。

 

*強い腫れや痛み、しびれがある場合は、医療機関を受診してください。

 

地五会のセルフケア方法


「皮膚が薄く骨の隙間にある大変デリケートなツボ」なので、“指の腹で優しくさする、あるいはマイルドな温熱で巡りを促す”のがポイントです

 

おすすめのケア方法は次のとおりです。

  • 火を使うお灸
  • 火を使わないお灸
  • パイオネックス(置き鍼)
  • ツボ押し

 

(注意点)

  • 火を使うお灸:じんわりとした優しい温熱を届けることで、骨の隙間にこもった異常な熱(炎症)が外へ引き算されるように散っていきます。お灸が「熱い」と感じたら我慢せず、すぐに取り外すようにしてください。
  • 火を使わないお灸:日中に歩くことが多く、夕方になると靴の中で足の甲が痛んだりむくんだりする方に最適です。ここに「太陽」を貼ることで、持続的に温めることができ、歩行時の負担を和らげながら足元の巡りをサポートしてくれます3時間以上は貼らないこと)
  • パイオネックス(置き鍼):地五会は皮膚が薄い場所なので、マイルドな刺激が適しています。足の甲の違和感や、生理前の胸の張りが気になるときに貼っておくと、持続的刺激が優しく働きかけてくれます(1日以上貼らないこと)
  • ツボ押し:人差し指か親指の腹を、地五会のツボにそっと当て、骨の隙間の奥へ向かって優しい圧を垂直にかけます。強く押しすぎると骨膜を痛めるため、指先で円を描くように優しく円をかくだけでも十分に効果があります

*地五会は非常に繊細な場所です。あくまで「優しい刺激」を意識し、熱すぎたり痛みを感じたりした場合はすぐに中止しましょう

セルフケアで変化が感じられない時は


足の疲れや足指の違和感は、歩きすぎ、立ち仕事、合わない靴、筋肉の疲労、足のアーチの乱れなど、さまざまな要因が関係しています。

また、足をぶつけたり捻ったりした後に甲が激しく腫れて歩けない時や、指先にかけて感覚が麻痺している場合、また胸や脇腹の痛みに伴い息切れや胸の圧迫感がある時は、骨折や心疾患などの恐れがあるため、速やかに医療機関を受診してください。

 

セルフケアを続けても足の甲の痛みや胸・脇腹の張りが一向に晴れない、という時は、無理をせず医師や鍼灸師に相談しましょう。

そのほか、足に合った靴を選ぶ、足指のストレッチを行う、歩いた後は足を休ませる、足先を冷やさないようにするといった生活習慣の見直しも大切です。

 

鍼灸の施術では、手足や首・肩・肩甲骨、腰・骨盤などのツボを使用し、全身調整を行います。

それによって、地五会の持つ「全身の五臓の気を調和させ、足元と心身の滞りを優しく解放する力」が最大限に引き出されるでしょう。