急なドキドキや寝汗が気になるあなたへ
陰郄とは?
【陰郄(いんげき)】は、少陰心経の「郄穴(げきけつ)」です。
郄穴は、急性の症状や強い変化があらわれたときに使われることが多いとされています。
- 陰郄の「陰」は、少陰心経を意味します
- 陰郄の「郄」は、骨や筋肉の隙間、あるいは急所を意味します
少陰心経の「郄穴」という性質を持っており、急性の症状や強い痛みを抑えるのが得意なツボとされています。
また、東洋医学で「心」は、精神の安定、血の巡り、睡眠と深く関わると考えられています。
そのため陰郄は、急な動悸や不安感、寝汗傾向の調整に用いられることが多いです。
陰郄の探し方
陰郄は、手首の小指側のシワから、肘向かって指半分(約0.5寸)ほど上がったところにあります。
- 手のひらを上に向けます。
- 手首を曲げた時にできるシワの小指側の端にある、ポコっとした骨(豆状骨)の内側を確認します。
- その骨のすぐ上にある神門から、肘の方へ親指の約半分(約0.5寸)だけ進みます。
- 小指側のスジ(尺側手根屈筋腱)の親指側の縁にある、押すとツンと響く場所が陰郄です。
*神経が近いため、強く押しすぎないようにしましょう。
陰郄はこんなお悩みに
陰郄は次のようなお悩みに用いられることがあります。
- 急な動悸・胸の痛み:突然の心拍の乱れや、胸の締め付け感を鎮める助けとなります。
- 寝汗・ホットフラッシュ:体内の熱バランスを整え、不要な発汗を抑えます。
- 鼻血・吐血:心(しん)の熱が血を暴れさせてしまうのを抑え、止血をサポートする力もあります。
そのほか、不安感、緊張が強い、不眠傾向、胸の違和感などにも使用されることがあります。
*強い胸痛や持続する動悸、発熱を伴う場合は医療機関を受診してください。
陰郄のセルフケア方法
非常に小さな範囲にあるツボなので、“優しく、集中して捉える”のがコツです
おすすめのケア方法は次のとおりです。
- 火を使うお灸
- 火を使わないお灸
- パイオネックス(置き鍼)
- ツボ押し
(注意点)
- 火を使うお灸:陰(潤い)を補うために非常に効果的です。お灸の温熱が、体内の乱れた熱を吸い取ってくれるようなイメージですえてください
- 火を使わないお灸:慢性的にのぼせやすく、夜に目が覚めてしまう方に最適です。夕方から夜に貼っておくと、高ぶった神経が落ち着き、深い休息に入りやすくなります(3時間以上は貼らないこと)
- パイオネックス(置き鍼):動悸や不安が起きやすい時期に貼っておくと、郄穴としての「緊急停止ボタン」のような役割を果たしてくれます(1日以上貼らないこと)
- ツボ押し:反対側の親指の先を使い、スジのキワを狙います。特に夜、寝汗や不安を感じた時に、呼吸を整えながらゆっくり行いましょう
*手首周りは血管や神経が密集しています。激痛が走るような押し方は控え、皮膚が赤くなりすぎないようにお灸の熱量にも注意してください
セルフケアで変化が感じられない時は
急な動悸や寝汗が続く場合や、胸の痛みが頻繁に起きる場合は、自律神経の乱れや、循環器系のトラブル、睡眠不足、ストレス過多、更年期傾向などが関係していることがあります。
自分でケアしても胸のザワつきが止まらない、と感じる時は、無理にセルフケアを続けずに、専門家や医療機関に相談してみましょう。
鍼灸の施術は、手や足、背中などのツボを使用し、全身調整を行うことが多いです。
それによって、陰郄の持つ「エネルギーを漏らさない力」が最大限に発揮されることでしょう。




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