胃もたれやお腹の不快感が気になるあなたへ
腹哀とは?
【腹哀(ふくあい)】は、太陰脾経に属する上腹部の調整ポイントです。
- 腹哀の「腹」は、お腹を意味します
- 腹哀の「哀」は、嘆く、悲しむ、あるいは痛むことを意味します
胃腸が悲鳴を上げているような状態(消化不良や腹痛)を鎮めるという由来があります。
東洋医学では脾は、消化吸収、水分代謝、気血の生成に関わると考えられています。腹哀は特に、胃腸の働きが弱っているときや、食滞(食べ物の停滞)による不快感の調整に用いられることがあります。
腹哀の探し方
腹哀は、おへその中心から指幅4本分上に上がり、そこからさらに外側へ指幅5本行ったところにあります。
- 仰向けに寝て、リラックスします。
- おへそから指幅4本分(約3寸)上の高さを確認します。
- この高さのまま、真横(外側)へ指幅5本分(約4寸)移動した場所を探します。
- ちょうど肋骨の下の縁に近く、腹直筋(お腹の正面の筋肉)の外側の縁あたりに位置します。
*押すと軽い圧痛や張り感がある場所が目安です。
*前回の大横から、指幅4本分ほど上に並んだ位置にあります。
腹哀はこんなお悩みに
腹哀は次のようなお悩みに用いられることがあります。
- 胃もたれ・お腹のゴロゴロ:食べたものがうまく処理できず、お腹に溜まっているような不快感をケアします。
- 食欲不振・消化不良:胃腸の働きを活発にし、栄養を吸収する力を高めます。
- ストレス性の腹痛・便秘:緊張で強張った内臓を緩め、精神的な疲れからくるお腹の不調を和らげます。
そのほか、お腹の張り、軟便・下痢傾向などにも使用されることがあります。
*強い腹痛、吐き気、発熱などがある場合は医療機関を受診してください。
腹哀のセルフケア方法
肋骨に近いデリケートな場所なので、“優しく、温かさを伝える”のがポイントです
おすすめのケア方法は次のとおりです。
- 火を使うお灸
- 火を使わないお灸
- パイオネックス(置き鍼)
- ツボ押し
(注意点)
- 火を使うお灸:冷えが原因の消化不良には特におすすめです。お腹が温まることで、脾の運化作用(栄養を運ぶ力)が助けられます
- 火を使わないお灸:精神的なストレスでお腹が空かないときや、胃が重い時に最適です(3時間以上は貼らないこと)
- パイオネックス(置き鍼):胃腸への緩やかな刺激が持続します(1日以上貼らないこと)
- ツボ押し:肋骨を突き上げないよう、斜め下(背中方向)に優しく押し込むイメージで
*肋骨のすぐ近くです。骨を強く押したり、無理に深い場所を突こうとしないでください。また、激しい胃痛や炎症がある時は、控えましょう
セルフケアで変化が感じられない時は
食欲が全く戻らない、あるいは胃腸の不調が続く場合、胃潰瘍などの器質的な問題や、慢性的な脾虚、冷え、ストレス、睡眠不足などが関係していることがあります。
セルフケアしてもお腹がスッキリしない、と感じる時は、無理に継続するのではなく、専門家にご相談ください。
鍼灸の施術では、腹哀以外にも、手足や背中、腰にあるツボを組み合わせて、全身調整を行います。
それによって、腹哀の持つ「お腹を癒す力」が引き出され、自然と食欲が湧いてくるようになるでしょう。




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